人がどう生きてきたかについて考えたいなと思い、ひとまず歴史について書かれた本を読んでいくことにしました。本棚をあさったところこの一冊を発見、再読しました。
ローマの成立から終焉までを描いています。成立は歴史というよりは神話伝説のようで、これはどの文化、国家でも同じようなものなのだなと思いました。終焉は人的腐敗と内部分裂、これまたどの組織も大きくなりすぎるとこうなるのだという普遍性を感じました。歴史は繰り返す、とは実に陳腐なフレーズですが、そう言いたくなってしまうのもわかるような気がします。戦い続けろ、というのは少々アレですが、平和を享受するようになってはおしまいのようです。メリハリが大切ですね。
歴史書というほど肩肘を張らずとも良い、読み物として大変面白い本です。それでいて、考えを深める良い材料を与えてくれます。60年前の出版ですが少しも古びていません。作者、訳者の技量が良く、テーマが普遍的で時代を越えるものだからこそだろうと思います。
考えを深めてくれた、面白い一冊です。

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DAI

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